院内感染対策チーム(ICT)
当チームについて
院内感染対策チーム(ICT)について
当院の院内感染対策チーム(ICT)は、病院長直属の組織であり、感染対策委員会の指針や方針に沿って、院内で起こる様々な感染症から患者さんや職員を守るための院内感染防止対策に関する活動を行っています。また、近隣の病院と連携を行い、地域の感染対策にも取り組んでいます。
- 院内感染防止対策に関する基本的な考え
- 安全で良質な医療を提供するために、病院内で新たに細菌やウイルスなどの病原体に感染する院内感染防止対策を行うことは、医療従事者の努めです。特に、病原体に感染している患者さんと感染しやすい患者さんが混在している病院では、医療行為や療養環境による患者さんや職員への感染の伝播を最小限にするため、全職員が院内感染防止対策に真摯に取り組まなければならないと考えます。
- 手指衛生の遵守と適切な個人防護具の使用
- 感染対策の基本は今も昔も変わりません。適切なタイミングで手指衛生を実施することや、マスクや手袋、エプロンなどの個人防護具をマニュアルに沿って使用することで、患者さんだけではなく医療従事者同士の感染も防ぐことができます。2022年度は特に手指衛生の遵守率向上に向け集中的に取り組みを始めています。
活動内容
- 院内感染対策の実施
- マニュアルの策定
- 院内感染対策マニュアルの作成や改訂を行い、院内感染対策の基盤としています。
- ICTラウンド
ICTメンバーが週1回ラウンドを行い、感染症患者さんの把握、隔離状況の確認および手指衛生の遵守状況の確認等を行っています。
- 抗菌薬適正使用チーム(AST)ラウンド
- ASTメンバーが週1回ラウンドを行い、介入を必要とする症例へのコメント記載のほか、感染症治療の手引き作成、抗菌薬投与量の標準化等の相談を行っています。
- 血液培養ラウンド
- ASTメンバーが月曜日から土曜日まで毎朝血液培養陽性事例を確認し、症例ごとに感染臓器、原因微生物、抗菌薬の選択等の確認およびコメント記載を行っています。また血液培養陽性例は全例、感染症科医師がフォローし、状態の安定まで種々のアドバイスを行っています。
- アウトブレイク対応
- 院内感染のアウトブレイクが発生した場合、ICTが中心となってその拡大防止・終息に尽力しています。
- 職員の教育
- 感染対策の啓発・教育のため、全職員対象の研修会をICTが中心となって行っています。
- サーベイランス
- 院内での感染症発生状況を把握しています。当院は、厚生労働省院内感染対策サーベイランス事業(JANIS)に参加しており、検査部門では薬剤耐性菌(MRSA、VRE、MDRPなど)の発生率やカテーテル関連血流感染、尿路感染、人工呼吸器関連肺炎の発生率などの項目について調査を行っています。
- 感染対策の地域連携
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感染対策は院内だけでなく地域との連携が極めて重要です。当院は、感染対策向上加算1を取得しており、近隣の病院やクリニックとのカンファレンスや相互ラウンドを通じて、地域での感染対策防止にも取り組んでいます。
構成メンバー
感染管理医師(ICD)や感染管理認定看護師(ICN)を中心とした多職種で構成されており、組織横断的に活動を行っています。
- ■ 医師3名
- ■ 看護師2名(うち1名:専従のICN)
- ■ 臨床検査技師2名
- ■ 薬剤師2名
- ■ 理学療法士1名
- ■ 管理栄養士1名
- ■ 事務職員2名
- ■ 臨床工学技士1名