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先輩の声

薬剤師

【救急認定薬剤師】

そしていつか 医療ドラマのメインキャストに加えてもらえることを夢見て…

「病院の薬剤師さんは、いったい何をしているの?」時々こんな質問をされることがあります。私自身も、病院薬剤師として働き始めた頃は、「入院患者さんのお薬を調剤する」程度にしか認識していなかったように思います。刻々と変化する医療の現場で、私たち薬剤師が担う役割も、ここ10年20年の間に大きく変化してきました。

ちょうどこの病院で働き始めて2年目に、「急変時対応には薬剤師も薬を持ってかけつけましょう」と突然発表がありました。今は、薬剤師が心肺停止時対応を行っている施設も増えてきましたが、私たちが業務を開始した頃は、決して一般的な業務ではありませんでした。手探りでの業務開始に、医師や看護師は強力にサポートしてくれました。私自身が救急医療というものを身近に感じたのは、これがきっかけだったと思います。癌や感染、妊婦・授乳婦、栄養といった様々な領域毎の認定や専門薬剤師制度が整備されていくなかで、平成23年に救急認定薬剤師の認定制度が開始されました。この認定制度の存在を教え、取得を勧めてくれたのは、今の部長です。資格取得に対する研修費用や休みの調整など、部署としても病院としてもバックアップをして頂ける環境があり、平成25年度に無事取得することができました。また、病院が災害拠点病院に指定されたこともあり、日本DMAT隊員としての活動も行うこととなりました。最近は、集中治療室(ICU)での薬剤師業務が開始となり、複雑な病態に頭を悩ませながら、薬剤師として何ができるのか、日々新たな壁にぶつかりながら、業務を行っています。

認定や専門薬剤師の取得は、薬剤師としてステップUPする手段の一つでしか無いかもしれませんが、病院外の薬剤師との交流も増え、視野が広がる良いきっかけになると感じています。ぜひ若手のスタッフには、何か1つでも良いので、目標にしてもらいたいと感じています。

「薬が使用されている医療の現場には、必ず薬剤師がいる」そんな理想を求め、文頭のような質問をされることが無くなるよう、スタッフ一同でがんばって行きたいと思います。